いよいよ試合開始!!
試合は、一方的な川之江高校ペースで進んでいく♪
さすが優勝候補の一番手としてランクされてるだけの事はある。
ミレイが余裕でハットトリックを決めたり、ピンチになっても鉄壁な守備で
相手にボールを自由にさせなかったり…
そして、ミレイの三点を含む6−0で第一試合をものにしたのであった。
「お疲れ〜♪ ミレイ!! 第一試合から調子良かったわね♪」
「ご主人様ありがとう♪ でもまだまだだわ!! だって、相手にボール持たせてる
時間は長いし、うまく先輩からのパスも受けられなかったわ!!
あと、私だけで2点は取れてる試合だったのにィ〜!!
なんか、ちょっと悔しい試合だったわね♪」
素人目から見たら、川之江高校の完勝の試合も、ミレイの目から見た試合内容は違っていた。
そんな、自分に厳しいミレイを美也は、見守っていたのであった。
「さぁ〜、次の試合はもっとがんばるわよぉ〜♪ ご主人様、タケト!! 見ててねぇ〜♪」
「うん、がんばって♪ もしこの試合勝ったらタケト君が作ってきた特製お弁当が
待ってるからねぇ〜♪ だから、がんばって試合して来てねぇ〜!!」
「そうそう、ミレイちゃんのお弁当ならしっかり作ってきたからねぇ〜♪
ミレイちゃんの試合、見てて楽しいよ♪ 次もハットトリック!!
がんばれぇ〜〜!!」
ミレイは2人にウィンクすると試合会場に飛び出していった!!
第2試合は午前中最後の試合であった。
そして、予選最後の試合でこの試合に勝つと決勝トーナメント進出となる。
しかし、そんな大事な試合でも川之江高校は強さをいかんなく発揮!!
ストライカーミレイは前の試合よりさらに2点多い5点を残りあと5分というところで
たたき出していた。
点数的には9対0。 残りあと五分という事もあって川之江高校の勝利は決定的であった!!
しかし、ミレイはあくまで最後まで気を抜いていない!!
「先輩、私にボール下さい!! だいじょうぶ、必ず得点してみます!!」
そういって、先輩からボールをもらうミレイ!!
相手の最終ラインにいた2人のディフェンダーをごぼう抜きしてシュート!!
見事に6点目を上げたのである。
そして、同時に試合終了!!
見事にダブルハットトリックを決めて試合を終えたのである!!
さすがのミレイも
「うーん、この試合は80点ぐらいのできね♪」
などと言って喜んでいた♪
ダブルハットトリックを決めたミレイはさすがにこの試合に満足したらしい。
「ミレイちゃん、もう僕も見ててすごい感動しちゃったよぉ〜!!
ほんとに大満足の試合だったよ〜〜♪
午後からの決勝リーグもがんばってねぇ〜!!」
そう、午後からは県の代表を決める決勝リーグが始まるのである。
川之江高校以外に決勝に残った学校は2校!!
まず去年の県の代表である宇羅輪高校、そして、最近めっきり力をつけてきた王宮商業である。
宇羅輪高校はミレイと同じタイプのストライカーを要する攻撃チーム。
予選2試合で、総得点13点は川之江高校に次ぐ2位の成績である。
それに対して王宮商業は攻撃こそないが鉄壁の守備で予選での得点は2点だけであるが
その守備には目を見張るものがあった。
川之江高校はこの2校を倒すしかインターハイにいける方法はないのである。
昼ご飯を食べたあとで、決勝リーグはいよいよ始まったのである。
第一試合は、宇羅輪高校Vs王宮商業である。
前予想では、絶対的に宇羅輪高校の優勢が変わらなかったのであるが…
この試合で異変が起きたのである。
あの絶対的得点力を誇っていた宇羅輪高校が結局0点に押さえられてしまったのである!!
試合結果は0対0…
なんと引き分けてしまったのであった!!
次に、大番狂わせが起きたその王宮商業と試合であった…
「いい、王宮商業は守備のチーム… 点数とって行くわよ!!
とにかく、この試合に勝つには先制点を取ること!!
先制点をとって精神的に優位にたつわよ!!
相手は、予選からすべてを通してまだ一点も取られてないけど…
だいじょうぶ、ミレイが点を取ってくれるわ♪ だから、とにかく攻撃は
ミレイに任せて繋げていくサッカーを心掛けましょう!!」
キャプテンの言葉にみんながうなづいて、いざ試合に向かう川之江高校イレブン。
相手は、宇羅輪高校を0封してのっている王宮商業!!
「いいですか?? 私はとにかく点を取ることに徹します!!
だから、ボールまわしてください!! 先輩方、よろしくお願いいたします!!」
川之江高校にとってなんとか勝っておきたい試合であった。
同時に負けたら今年も去年と同じようにあと一歩の所でインターハイにいけないのが決定してしまう緊張してしまう試合でもあった。
特に、先輩たちはみんな決勝大一試合めだという事もあって緊張をしていたようである。
前半は相手の戦術にはまって0対0…
「先輩、緊張せずにいきましょう♪
緊張しなければ勝てない相手じゃないですよぉ〜!!
私は、必ず点数取りますから♪」
そうはいっても、先輩たちの緊張した表情は消えぬまま後半を迎えるのであった…
ミレイは、かつてない危機を感じていた…
あれだけ先輩たちに緊張してる表情を見たのは初めてだったからである。
そして、後半10分… ミレイのいやな予感は当たってしまう…
なんと、ボールの処理に困ったDFの先輩がペナルティーエリア内でファウルをしてしまったのであった…
そして、そのPKのチャンスをしっかり相手に決められてしまったのである。
泣きくずれる先輩に
「まだ試合が終わったわけじゃないですよぉ〜!! 私にボールを回してください!!
絶対決めて見せます!!」
しかし、明らかにミレイにも焦りのいろが見えていた…
ここから先輩たちがミレイにボールをまわしても、ミスが出てしまって得点できないでいた…
「バカミレイ〜〜!! こんな所で負けてもいいのかぁ〜〜!!」
時間は残り10分… 会場の中から、ミレイにも聞こえるような大声で
ミレイの名前を呼ぶ聞きなれた声がしたのであった。
ミレイは、声の聞こえた方の振り向いた!!
そこには背の高い色黒の少年が立っていたのであった。
「まったくバカミレイはぁ〜!! 去年と同じことを繰り返すのか??
俺は、もうそんな展開を見たくないぞ!! 勝ってくるのだ!!」
ミレイはなんとも言えない気持ちになった…
「もう、バカサルサなんだから…」
静かにつぶやいて、さらにみんなに激を飛ばしたのであった!!
「先輩、私にボール下さい!!! 絶対決めて見せます!!
川之江高校のエースは私なんです!! お願いいたします!! 先輩!!」
残り五分で敗色が濃厚となっていた川之江高校イレブンの士気が高まったのである!!
やっと、緊張の表情が先輩の顔から消えて同時にミレイからも焦りの色が消えたのである…
「行くよ〜〜、ミレイ!! このボールを決めてェ〜!!」
残り時間から考えて、最後のチャンスであろうボールがミレイにわたった。
表情から迷いが消えているミレイにとってこのボールの決め方は最初から決めていた。
ミレイの得意のドリブル突破!!
しかし、このドリブルが今日はことごとく止められてるのである。
あんまり打った事ない遠くからのシュートをしたのであった。
結果は、ゴール!!!
なんと、いままで一点もとられなかった王宮商業からついにミレイが得点を奪ったのであった。
「やったぁ〜〜!! ミレイ〜〜〜!!」
先輩たちがミレイに抱きつく!!
そして、再びキックオフをする前に試合終了のホイッスルが…
引き分けまで持っていったのであった!!
「ミレイ〜〜!! やったわねぇ〜!!」
「ミレイちゃん、ほんとにすごいよぉ〜!! よくやったよぉ!!」
タケトと美也が口々にミレイをたたえていた…
先輩たちも、ミレイをたたえていたのであったが…
その中をかいくぐって、急いで外に出た!!
しかし… ミレイの目的は見つからなかった!!
「選手が勝手に外なんか出てよいのか?? まだ今日あと一試合あるのだぞ!!」
後ろから、さっき聞いた声と同じ声が聞こえた。
後ろを振り向くと… サルサが立っていたのであった。
「お前はほんとにバカなんだから… あんな試合、お前が一発シュートを早く決めてれば勝てる試合だったではないか!!
それを引き分けにしてしまうのであるから、どうしようもないな!!」
「サ、サルサ!!」
ミレイは、思わず泣きじゃくってサルサに抱きついていた。
「こら〜〜、くっつくな!! はなれろぉ〜〜!!」
「サルサぁ〜〜〜!!」
ずっと、サルサの胸の中で泣くミレイ…
サルサも黙ってミレイを抱きしめていた…
「次の試合、ゴール決めろよ!! そして、今年こそインターハイに行けよ!!
お前が失敗しないように次の試合も見ててやる!!
だから、がんばれよ!! 次の試合!!」
ミレイは静かにうなづいていた!!
しばらく、サルサの胸の中でミレイは泣きじゃくっていた!!