「ゴメンゴメン、ついつい道に迷ってたら街の方に行っちゃってさぁ〜!!
なんか、買い物してきちゃった… 北原さん達からの電話もないし…
だから、連絡が来るまで買い物しようって話になっちゃって…
そーしたら、薫ったらいろんなもの買ってくれるのよ!!
ついつい買い物にはまっちゃって… ほ〜んとごめんなさい!!」
「いえ、いいんです 元々追跡なんて野暮なことでしたから…」
「うん、俺も今回タケト達を追っかけててそう思った…
だから、銀星さん達にも連絡しなかったんだ!!」
佐々木一人はちょっと不満を持っていたが、そんな雰囲気で言えるはずもなかった。
ちなみに、烏丸は女の子の買い物に付き合わされてたせいか
疲れ果ててるようである。
「薫に久しぶりにお金使わせたわねェ〜 ありがとう!!」
ほっぺにキスしてもらってちょっと嬉しがっていた烏丸であったが
それ以上に、使ったお金の額が大きかったのであろう… 精神的にも疲れ果てていた。
しかし、烏丸を除く買い物していた女の子三人衆は見事にニコニコ顔であった。
特に、銀星は昨日までの様子がウソであるような喜びようであった。

追跡組7人がおばあちゃんの家に帰ってきたのは6時過ぎ…
今日は純粋なおばあちゃんの手料理の夕飯であった。
「タケト君… 遅いね…」
美也は静かに武田につぶやく… 武田も、みんなにきずかれないように返す。
「うん、確かに遅いなぁ〜!! あいつらなにやってるんだろう…」
そんな会話をして、余計に美也、武田の顔色が悪くなる。
しばらくして…
食事も終わりかけてた7時頃にタケトは帰ってきた。
「ただいま〜!! 静岡を大冒険してきたよぉ〜!!」
「おかえりぃ〜〜!!」
みんなは口をそろえてそう言っていたが、武田と美也はもくもくとご飯を食べていた。
ただ単に、もくもくと… もくもくと…

//10時//
「いよいよ明日で静岡ともお別れねェ〜!! 北原さん、銀星さん、藤枝さん、毬愛さん
今回はほんとに静岡まで来てくれてありがとう!!
静岡って楽しかった??」
「なに言ってるの、水菜ちゃん!! 私達の方こそわざわざ招待してくれて
ほんとに嬉しかったわ!! 水菜ちゃんが薫のクラスの生徒でよかったなぁって
思うもの!!」
「恥をしれ!! 己に感謝しろォ〜(恥ずかしいけど、ありがとうねェ〜♪ 水菜さんには感謝してます。)」
「いきなり絵里も連れてきてごめんなさいでした でも、絵里のクラスメートの
みんなとかなりしゃべれるようになりました!! これも吉川さんのおかげ!!
ほんとにありがとう!!」
銀星、藤枝、毬愛はそれぞれ水菜にお礼を言っている。
美也も、お礼を言おうとした時に扉をノックする音が聞こえた。
「女性陣の皆さんいますかぁ〜?? いまからちょっと時間ありますかぁ〜??」
烏丸の声であった。銀星がお約束通り烏丸に詰めよる。
「かおるぅ〜!! なにぃ〜!! こんな時間に!!」
「うん、今から少しみんなで集まろうと思って… もし時間があるんだったら出てきてよぉ〜!!」
「どう?? 薫はああ言ってるけどみんなはどうする??」
みんな、行ってみたいという答えが返ってきた。
「かおるぅ〜、じゃあちょっとまってて!! 今からそっちに行くから
集まるのは食堂でいい??」
「うん、いいよぉ〜!! じゃあ、男性陣みんなでまってるからネェ〜!!」
そう言い残すと、烏丸は準備して来ると言い残して行ってしまった。

//10分後//
食堂へ来た女性陣は驚愕とした。
そこにセッティングされてたのは、間違いなくお酒の席であった。
「かおるぅ〜〜!! なに考えてるのォ〜〜!!」
銀星の怒りも最もである!! だって、参加者の半分以上は高校生なのだから…
「ほんとに薫はぁ〜!! さあ、しまったしまった!!」
酒の席をかたずけさせようとする銀星…
しかし、そのとき美也の口から以外な発言が飛び出したのであった。
「あの、私がこんなことを言うのもなんなんですけど… 今日は飲みませんか??」
銀星は、その美也の言葉にしばらくあっけに取られていたのであるが
「わかったわ、美也ちゃんが言うなら今日はみんなで飲みましょう!!
じゃあ、薫はさらに準備進めてェ〜!!」
かたずけてなんて言ってたわりには実は銀星自身も乗り気だったようである。
そんな銀星を見て、烏丸は再びお酒の席をセッティングしなおすのであった。

//お酒が入り始めて…//
銀星、烏丸、毬愛の大人組はもうみんなできていた。
いままで、見たことのなかった銀星が烏丸に甘えてるところ。
しらふの状態でその状況を見守れば、誰だって勝手にやってろ!!
とか思われてしまうような状況で、毬愛は微笑ましく2人を見つめていた。
問題は高校生軍団である。
「俺、毬愛さんの所に行ってくる!! そして、思いをぶちまけてくる!!」
佐々木は意を決して立ち上がる。 そして、武田に一言アドバイス…
「なんでもいい、お前もがんばれよ!!」
そういい残すと、佐々木は毬愛の方に向かっていった。
お酒の入った大人軍団に打ち解けるのはそんなに時間がかからなかった。
そして、楽しそうに話してる佐々木を見て武田もしかけていく…
「あ、あの… 吉川… 僕とも一緒に飲まない??」
それまで、ずっとタケトとばかり話していた水菜は武田の言葉にちょっと戸惑う。
しかし、無情な言葉が武田をおそう…
「ゴメンねェ〜、武田君♪ 私今忙しいのォ〜!!」
そういって、武田のほうには見向きもしない。
一方、タケトがほぼ水菜の貸し切り状態なのをみて、美也は一人お酒を飲んでいた。
しかし、美也の様子も明らかにおかしかったのである。
「たけとく〜〜ん、きゃははは〜〜!!」
どうやら、美也は笑い上戸のようだ。
タケトは、美也の様子を見てみんなが異様な雰囲気になっていることを改めて実感した。
まず、武田は明らかにお酒の飲み過ぎ。
そして、藤枝もめちゃくちゃ酔っている様であった。
なんと、言葉が丁寧になってるのである!!
そして、水菜もお酒に任してタケトにドンドン核心的なことを聞いてくるのである。
「ねぇ〜!! タケト君と美也ちゃんって恋人同士なんでしょう??」
明らかによってる水菜の質問にタケトが困ってると美也は答える。
「そうよぉ〜、吉川さん!! 私達はお互いのこといろいろ知ってるんだからぁ〜!!
まあ、最低でも吉川さんよりはタケト君のことなんでも知ってるわねェ〜!!」
美也も、水菜に負けてないくらい核心的に答える。
しかし、さすがに水菜も負けてない。
「あらぁ〜、そんなこと言っても幼なじみってだけでしょう??
今日は最低でもタケト君と一日一緒にいたんだからぁ〜!!
今日一日楽しかったわよぉ〜!!」
「あら、タケト君は純粋にイチゴが食べれて静岡の街を探検したかったから
今日は吉川さんと一緒にいただけなのよぉ〜!!
わたし、そんなタケト君の性格がわかってるものォ〜♪」
タケト一人シラフの状態だったので、タケトにとってこの2人の戦いは
耐えがたいものであった。
しかし、美也が自分を争って戦ってくれる… タケトにとってちょっと嬉しかった。
「まあいいわ!! とりあえず、今日タケト君はいろいろ優しかったし!!
やっぱり、私タケト君のことが好きだし!!
だから、北原さん!! あなたには負けないわよぉ〜〜!!」
「そんなこと言っても決めるのはタケト君でしょう??
私は、タケト君を信じてるから!!」
お酒の席でとは言え自分のことを好きと言ってくれた
水菜に対して悪い気はしなかった。
しかし、それ以上に必死に水菜にくらいつく美也にタケトは胸にキュンときていた。
「あ、あの〜、サルサ君って誰か好きな人いるんでしょうか??」
2人に割って入るように丁寧言葉になった藤枝も入ってきた。
「藤枝さんはサルサ君がいいのォ〜?? サルサ君は今部活に真っ最中だから
野球やってるところを絵に描いたら喜ばれるわよぉ〜!!」
さすが美也、サルサの性格を見ぬいてしっかりと藤枝にアドバイスしてる。
しかも、ミレイのことは抜きにして…
「そ、そうなんですか… 北原さん!! あ、ありがとう!!」
そう言って、また飲みはじめてる藤枝…
また、しばらく水菜に相手にされなかった武田も口を開く!!
「なあ、吉川!! 俺のどこがいけないんだ!! 教えてくれェ〜」
「別に、武田君が嫌いな訳じゃないのよ!! でも、武田君以上にタケト君が好きなの!!」
そう言って、ほっぺにキスする水菜…
さすがにタケトはびくついた!!
しかし、そんな様子を見て美也はまけじとタケトのほっぺにキス!!
当然武田のお酒がさらに進むことになった…
「なんでタケトばっかりもてるんだよぉ〜!! でも吉川!!
タケトと北原はやっぱりおにあいだぜ!! それでもいいのか!!」
「そんなの関係ないもん!! やっぱり私はタケト君のことが好き!!
だから、北原さんにも負けたくない!! 今日だって2人きりで
街に行くことができてほんとに嬉しかったんだから!!
この、水菜の気持ちだけはわかって!!」
「私も、いつもタケト君のこと見てたけど… やっぱ、タケト君といつまでも
一緒にいたいし… 今回ずっとすれ違いばっかだったけど!!
でも、でも!! やっぱりタケト君と一緒にいたい!!」
美也はこの言葉をいい残すと、あまりの飲み過ぎがたたったせいか気持ち悪そうにうずくまってしまった。
さすがに、タケトは美也の介抱に向かう!!
「お願い、タケト君。 北原さんより……」
水菜は涙目でタケトに訴えかけたが… タケトの一言…
「ゴメン…」
そして、タケトは美也を寝室までつれていった。

//寝室//
「美也ちゃん、飲み過ぎだよぉ〜!! なんか、必死で吉川さんに対抗しちゃって…
でも、美也ちゃんがいろいろきずかってくれたおかげで助かったよぉ〜!!
僕は、まだ女の子と付き合うって感じじゃないものね!!
僕の事好きって言ってくれて助かったよぉ〜 そういうの断った事なかったからねェ〜
ありがとう、でもキスはやり過ぎだったね(苦笑) まあ、美也ちゃんがいいなら嬉しい事だけどね(笑)」
「タケト君、ほんとにタケト君をきずかうためだけにこんなことをやったんだと思う??」
「えっ!!」
「私はね、今日一日タケト君と吉川さんの様子を見てたの… タケト君楽しそうだったぁ〜!! 
いつもだったら、タケト君が楽しそうな所を見ると私まで嬉しくなったのォ〜♪
でも、今日だけはなんとなく嬉くもなった気持ちと、それに相反する気持ちが
ごっちゃになったの!! なんでなんだろ!! みんなで一緒にいる時のタケト君の
笑顔を見るのはとっても好きだったのに、今日の笑顔だけはどうしても好きになれなかった。
なんか、わけわかんない事言っちゃってるね… きにしないで、タケト君」
「……………」
タケトには何も言えなかった。
「ごめんね、私がタケト君の恋のジャマをするつもりはないの… でもね…」
「……………」
やっぱりタケトには何も言えなかった。
しばらくの沈黙… そして、数分後に美也の静かな寝息が聞こえてきた。
タケトは、そんな美也について少しではあるが自分の中で意識改革してるのに
きずいていた。
『でもね…』のあとが非常にきになるタケトであった…

//美也が寝たあとに…//
美也が寝ている寝室を後にした。
そこでは、必死に水菜を慰めてる武田!!
そして、相変わらずの敬語で必死に水菜を励ましてる藤枝がいた!!
ちなみに、大人軍団の女性陣は2人とも自分の部屋で寝ていて
烏丸と佐々木が2人で一緒にその場に横たわっていた。
烏丸、佐々木はきっと幸せな夢でも見てるのであろう。
2人ともすごく幸せそうな顔をして寝ているのであった。
「タケトが吉川の事を嫌いになったなんてウソだ!! 俺はそう信じてるさ!!」
「ありがとう!! 武田君!! こんなに優しくしてくれるなんて!!」
「当たり前だろ!! 好きな人の幸せを祈るのは当然の事だろ!!」
「そして、吉川が幸せになれないなんてウソさ!! 吉川はとってもチャーミングですばらしい女性!!
幸せになれないはずがない!! たとえ、相手が自分じゃなくても、きっと
吉川は幸せになれる!!」
「うわぁ〜〜〜ん!!」
2人のやり取りを見て、タケトも寝る事にした。
藤枝も、さすがに2人をきずかってかいつのまにか姿を消していた。
そうして、GW最終日の朝を迎えたのであった…

<エピローグ>
あのあと、武田と水菜の2人がどうなったのか知らない…
しかし、2人の間には妙な関係が生まれていた。
まず、武田がタケトに妙に水菜の魅力について語ってくるようになった。
そして、水菜も前よりいっそうタケトに近づいて来るようになった。
しかし、明らかに変わった事が前より2人きりでいる時間が長くなったと言う事だ!!
2人きりで話してる時間等は、明らかに長い。
そんな2人を見て佐々木が武田達に茶々を入れる。
「お前ら、仲いいなぁ〜!! そういう関係なのかぁ〜♪」
そんな佐々木の茶々にも武田達はキッパリと否定する。
「佐々木ィ〜、お前俺と吉川がそういう関係に見えるのかぁ〜(笑)
俺は、そうなりたいけど吉川は相変わらずタケトの事が好きらしい…
だから、俺は生涯吉川の一ファンとして吉川を応援してく事に決めたんだ!!
だから、吉川にとって俺は一ファンなんだ!!」
「そうよぉ〜、佐々木君!! 私が武田君なんかとそういう関係になれるはずがないでしょう♪
私が好きなのはタケト君だけよ!!」
「そういう事だ!! だから、俺はファンとして吉川にせっしてるのさ♪」
しかし、佐々木にとって2人はいい雰囲気にしか見えなかった。
なんか恋とは違う… 難しい関係なんだな!!
「そう、私達はかなわぬ恋をかなえようと必死でがんばるロマンサーなのさ!!
俺は、吉川に対して毎日念じてる事がある…
『吉川がタケトの事を好きなのはウソだ…』とね!!」
「そして、私は『タケト君が北原さんの事が好きだなんてウソだ…』とね!!」
「もう一つ、『吉川が俺の事を嫌いだなんてウソだ』」
「私ももう一つ… 『武田君がこれからも私のファンでいてくれないのはウソだ』」
これを聞いた佐々木は2人の事についてはかかわらないでおこう… そう心に決めたのであった。

2人の微妙な関係の話はこれからも地道に続くことになるがそれはまた別のお話…

 

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