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//夕食//
タケトたちが帰ると時間は6時を過ぎていた。
おばあちゃんの家に水菜から電話があって、今日は街でご飯を食べて来て
それから、帰るようであった。
そういうわけで、メンバーは留守番組&魚取り組みだけであった。
「タケトぉ〜、腹減ったぁ〜」
佐々木が気だるそうにタケトに言う。
そう、タケトは例によって夕食の手伝いをしていたのだ!!
「今日の夕食も俺たちが釣ってきたんだぜ、ありがたいと思えよ!!」
確かに、今日も昨日ほどではないが魚を釣ってきていた。
しかし、昨日の夜から考えて三食連続で魚料理と言うのも飽きてきそうであるが…
そこはタケトの腕の見せ所… タケトが家を出る前に用意してくれた
おばあちゃんの料理にうまく合うように魚を調理してるのである。
そう、タケトの料理の腕はいつもの四人だけではなくクラス中に有名な話であったのだ。
あんまり大きな声でこの話はできない…
なんてったって、現役の料理人(といっても学食でだけど)の毬愛がいるからである。
毬愛の料理は決してまずくはない。
いや、さすがに料理士の免許を持ってるほど、料理は美味しい!!
しかし、タケトに比べるとやっぱり見劣りしてしまう…
そう、単にタケトの料理の腕が反則なのである。
「もうちょっとだけだから… もうちょっと待っててよぉ〜」
「じゃあ、もうちょっとだけだぞぉ〜!! あぁ〜こんなことなら銀星さんたちについていけば良かった。」
佐々木は悪ぶってはいたが、やっぱりタケトの料理を楽しみにしていた。
「できたよぉ〜♪」
これで、今日の夕食のメニューはすべてそろった。
「ほんとに、タケト君の料理はおいしいのォ〜 水菜が気に入る訳じゃ!!」
おばあちゃんの言葉に、お約束とばかりに武田、佐々木が反応する。
「なにぃ〜、お前は北原だけでなく吉川もなのかぁ?? なんでお前だけがもてるんだよぉ〜!!」
「ホントだよ!! お前だけが幸せになるんじゃない!!」
武田のヘッドロックがタケトの頭に決まる!!
「違うよぉ〜、武田ァ〜 離してくれよぉ〜!!」
タケトは苦笑いをしながら助けを求める。
それを見て、毬愛、おばあちゃんが喜んでる。
そして、タケトの目から見て… なんとなくではあるが、笑っているように見えた
藤枝の姿あった!!
タケトは、安心した気持ちになった。
自分に対しての藤枝がどう映っていたのかが心配だったからであり、そして
タケト自身初めてかもしれない藤枝の笑顔を見たからである。
それにしても、いつもくらってるとはいえ武田のヘッドロックは痛いものであった。

夕食も済み、銀星達も帰ってきた。
お土産を買ってきたり、名所を回って来たり彼女たちも楽しい一日を過ごしたようである。
みんなが帰ってきたところで、夜も遅いのでみんなは寝ることになった。
しかし、藤枝以外のクラスメートにタケトは声をかけていた。
寝る前にもう一度食堂に集まってくれと…
おばあちゃんの家では、お風呂場はそんなに広くない。
2人入るとちょっと窮屈という広さであった。
そして、タケトはみんなを呼び出す時間として藤枝が風呂に入ってる時間を選んだのであった。
そして、食堂に集まったみんなの前で藤枝のことを話しはじめた…
そして、タケトが話し終えたときにみんなはおもむろに口を開き始めた。
「俺たち藤枝のことを誤解してたよな??」
「うん、だって藤枝って恐いしいつも怒ってるし… それにあの言葉使いだから… でも、そのおかげで藤枝のことは敬遠してたのは事実だし… やっぱ、悪い事してたよな!!」
藤枝の事を一番いやがっていた佐々木達もさすがに反省してるようである。
水菜も、何も言えないでいた。
みんな、自分が悪い事をしていたと100%認めきれていないようであった。
「みんな!! これを見てくれ!! これが藤枝さんが、いつも俺たちの事を見ていた証拠さ!!」
そう言って、藤枝から借りたスケッチブックをみんなに見せる…
さすがにこれを見せてみんなも納得してくれてるようであった。
みんなの生き生きしてる姿を描いてるその藤枝の絵を見て、みんなの藤枝に対するわだかまりも解けていったようであった。
「お、俺、あとで藤枝に謝っておくよ!! 誤解してたってさ…
確かに、あんまり誉められた言葉使いじゃないけど、俺が藤枝の事避けてたのは事実だし…」
「おれも、一緒に行くよ!! 藤枝にあやまらきゃ!!」
佐々木達以外も、ここにいるメンバーは全員そういう気持ちになったみたいであった。
みんな黙っていたが、心の中では感じるものがかなりあったのであろう…
そのあと、タケトはみんなが謝ったかどうか知らないが…
その日の夜に、佐々木達と藤枝が話てるの見た。
タケトは、ホッと心をなでおろす事ができたなんとも月夜がきれいであった。

//5月3日//
タケトの起床時間は6:00であった。
なぜなら… 今日は烏丸と伊豆に遊びに行く約束をしていたからである。
予定としては、8時頃おばあちゃんの家を出る予定である。
そして、一日中烏丸のバイクの後ろにのって伊豆を旅するのである。
一度ゆっくりと太平洋を見たかったタケトにとっては、一番楽しみにしていたものであった。
烏丸がバイクでわざわざ静岡まで来たのも、タケトが基本的にスケジュールをフリーにしたのもほんとに理由はここにあるのかもしれない…
そういうわけで、烏丸を6:30分に起こし、おばあちゃん以外誰も起きてない時に出かけてしまった…
バイクでの伊豆の旅… 後ろに乗っていても楽しいバイクのスピード感
そして春なので感じる事のできるバイクの気持ちよさ…
タケトにとって何をとっても新鮮でたまらなかった事の連続であった。
タケトの乗ってるバイクは原付バイク… 
スピードもあんまりでないのであるが、バイクを乗ったと言う充実感も
あんまり得られない乗り物である…
それに対し、バイクは運転した気になれる乗り物なのだ…
高校生という立場上、学校でバイクの免許をとるのは禁止されている。
しかし、烏丸はそんな事お構いなし…
実に先生らしくない先生であった。
「ここが、一昨日私が休憩に使って寝てしまった場所なのです。 いや〜、あの時はすみませんでした、あはは〜!!」
沼津のとある道の駅に着いたときに烏丸は照れながら口を開いた。
時間はすでに10時…
バイクでGW渋滞は関係ないとは言え時間は結構かかっている。
その後も、沼津についてから伊豆半島を海岸沿いに烏丸のバイクは走る走る。
伊豆で見た太平洋は実に青くてきれいなものであった。
伊豆は結構老人くさいイメージをうける街である。
しかし、バイクで海岸沿いを走るだけで…
恋人たちが、ドライブをするに最適な場所へなるものである。
そんな、烏丸とのドライブをタケトは堪能していた。
「さて、約束ですからね。 ちょっとバイクに乗ってみますか??」
「は、はい!! でも、ほんとにいいんですか?? 大切なバイクに乗せてもらって?」
なんと、タケトはドライブの約束だけではなくバイクを運転させてもらう約束も取りつけていたのだ。
「ほんとにありがとうございます。」
タケトは嬉しかったのだが… 同時にかなりの緊張に襲われていた。
まあ、当然である。 人のバイクの上に、初めての原付以外のバイクなのであるから。
「タケト君、力を抜いて下さい。 こけてもタケト君が無事ならかまいませんから…
そう、私も何回もバイクでこけてるんですよぉ(苦笑) それでも、ちゃんと乗れてますしね。」
確かに、烏丸のバイクは傷が絶えなかった。
そのまんまほってある傷もあれば、いかにも不器用な手つきで直されたと思われる傷も多数存在した。
「ただし、公道に出ちゃダメですよ… この広場の中だけにして下さいね。
そうじゃないと、僕もタケト君も捕まっちゃいますからね、アハハ〜♪」
烏丸は笑いながら、恐ろしい事を言う人であった。
烏丸はタケトにバイクの乗り方を指導しながら、その公園での時間が過ぎていく。
「やっぱりタケト君は、バイクが似合いますねぇ〜♪ タケト君がバイクの免許を取ったらツーリングに行きましょうねェ〜!!」
「でも、まだ2年後の話ですよぉ〜!! 気が早いですよぉ〜!!」
「え、お金がないのですか?? 免許代もけっこうしますからねェ〜!!」
「お金も足りないけど、学校でバイクの免許は取れない事になってるじゃないですか??」
「え、そうなんですか?? 知らなかったです…」
烏丸は一応川之江高校の先生であるが、そういう校則とかには、とってもうとい先生でもあった。
「じゃあ、タケト君は校則違反ですね。 バイクに乗ってる所をこの前見てしまったし… アハハ〜、大丈夫ですよぉ〜!! 他の先生にはばらさないですよぉ〜!! タケト君も他の先生に見つかるような、へまはしないで下さいね♪」
そんなこんなで、烏丸によるバイク講座が終了した。
一緒に昼食を取り、そして、伊豆半島の所々でバイクを止めて海岸で遊び
伊豆半島を一周したあとで熱海の温泉に入り…
有意義な… と〜ても有意義な時をすごしたのであった。
そして、夜の国道一号線も涼しいと感じてはいたが気持ちのよい、テールランプがきれいなまたもや幻想的な世界へとタケトをつれて行ってくれていた。
結局、おばあちゃんの家についたのは、夜も10時を過ぎていた。
「ただいま帰りました♪ 遅くなりました!!」
タケトがみんなにそう挨拶をしてたが、烏丸は
「ぎんせ〜い!!」
と銀星に抱きついいていた。
「もう、私たちに秘密で勝手に旅しに行っちゃうんだから… せめて何か一言言ってくれでばよかったのに…」
「そ〜よ、岩瀬君と今日もいっしょに行動できなくて悲しかったんだからぁ〜!!」
美也と水菜が口をそろえて言う。
一方、佐々木、武田はかなり嬉しかったようである。
「今日はお前がいなかったおかげで楽しかったぜェ〜!! 
毬愛さんに、北原、吉川、そして、藤枝も言葉を訳せればいい娘だってわかったし
四人とも美人だったからなぁ〜!! 一日、山の中をハイキングしたけど
俺たちはホント楽しかった。 もっとも、銀星さんだけはちょっと恐かったけどな♪」
と、佐々木。
「ありがとな、タケトの事をいろいろ北原から聞いたぜ!! 
さすが、俺もかなりタケトの事を知ってると思っていたがやっぱ、幼なじみにはかなわないな。
毬愛さんと一日いっしょだったんなんて夢のようだったし…
やっぱ、女の子と話すなら魚取りよりハイキングに限るな!!」
と、武田。
どうやら、タケトと烏丸以外のメンバーはハイキングをしてきたようであった。
しかし、銀星一人は今日一日期限が悪かったらしい。
実際、さっき抱きついた烏丸を振り払って一人部屋に帰っている。
部屋の前で必死になって許しを求めてる烏丸。
そういえば、今日の事はタケトも烏丸も誰にも秘密にしてきた。
その秘密にした事が、銀星を怒らせる原因となったのであろう…
烏丸の事はさておき、みんな満足した一日になったようである。
GWもあと2日… 明日は何をしよう… 
タケトは、明日を楽しみにしながらその日の床についた。

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