//静岡駅にて//
タケトは、まずはじめに連絡のない烏丸から連絡を取った。
ピ、ポ、パ ガッチャ!!
「もしもし、岩瀬ですけど… 烏丸先生ですか??」
「もぉ〜しもし、誰ですかぁ〜??」
「岩瀬です!! 烏丸先生、その声は寝てましたね!!」
「あ、岩瀬君?? あれ、僕は… あぁ〜、しまった!! まだ静岡についてないですよぉ〜!!」
「先生!! ついてないですよじゃないですよぉ〜!! 心配してたんですから…
ところで、今はそこで寝てられたんですか??」
烏丸はまだ半分寝ぼけ眼であったが、自分のおかれてる状況を半分ぐらいは
理解したようである…
「ごめんごめん、今は沼津ってとこに先生はいます!!
今から全力でとばしていくから、おそらくあと1時間ほどでつきますよぉ〜…
ところで、みんなも待たしてあるんですか??」
「いや、先生からの連絡が無いんで、とりあえず僕だけみんなとわかれて
先生を待ってます。 あと、毬愛さん達も迷子なようなので、あわせて待ってます…
ちなみに、待ち合わせは静岡駅ですよぉ〜!! なるべくはやく来て下さいね♪」
「そうなのですか?? じゃあ、今から向かいます。 面倒かけて申し訳ございません」とりあえず、烏丸との連絡は終わった。
バイクだから、一時間で来れるだろう…
それにしても、あの寝ぼけた感じは良くも悪くも烏丸らしい…
さて、次は問題の毬愛達への連絡である…
ピ、ポ、パ ツーツー ガチャ!!
「もしもし岩瀬ですけど…」
「キーターナー!!」
でたのは藤枝であった… タケトは一瞬たじろいだがだんだん慣れてきてもいた。
「藤枝さん、毬愛さんにあと静岡駅までどの位でつきそうか聞いて!!」
「おい、毬愛。 あとどのくらいだ!!」
「え、えっとあと20キロって書いてある… 今は清水って街よって伝えて!!」
「おい、あと20キロ 今、清水だ!!」
「じゃあ、駅で待ってるって言っておいて!!」
「わかった、切るぞ!!」
そういって、藤枝は電話をとっとと切ってしまった…
「ふぅ〜、やれやれ!! これであとは三人を待ってるだけかぁ〜!!」
//一時間後//
どっかで見たことがあるバイクが駅の構内に入ってくる…
烏丸であった…
「ごめん、岩瀬君。 ついつい途中の休憩所で寝ちゃったんだ…
ちなみに、高速使って何とかこの時間にきましたから… あははぁ〜♪」
烏丸はいつもお気楽であった。
タケトやその他のメンバーはこの烏丸のお気楽ぶりを見たらどう思うだろう。
特に、銀星は怒りくるうだろうなぁ〜、そう思いながら烏丸を見ていた…
「どうしたんです? 岩瀬君 はやくみんなの所に行きましょうよ!!
さあ、後ろにのって♪」
烏丸はいつも銀星がかぶってるヘルメットをタケトに渡した、がタケトが残念そうに言った。
「先生、まだ毬愛さん達が来てないんですよぉ〜… 一時間前に清水まできてるって電話があったから
そろそろきてもおかしくない時間なんですけどね…
そういうわけで、先生もここでお留守番しましょう!!」
「そうだったんですか?? じゃあ、ここでもゆっくりさせてもらいましょう…
それにしても、長距離ツーリングは疲れますね…
久々に気持ちのよい、そしてバイクを楽しんだ日だったです!!」
そんな世間話に花が咲いて10分、タケトのPHSの着信が鳴った。
「い〜わ〜せ〜か〜?? おのれ〜、どこだ〜〜!!」
「ん?? 藤枝さんか?? 俺達はさっきから藤枝達を待ってるよ!」
「いないぞ!! どこだ!! どこにいる!!」
「なにいってんだよ!! 藤枝!! 俺達は静岡駅にいるって言ったでしょ?
藤枝さんこそ何処にいるの??」
「静岡駅にいるぞ!! おまえらはいないぞ、あ、ちょっと待て!!」
後ろから、電話をかわってと言う声が聞こえた… やり取りを見てた毬愛がたまらなく
電話をかわったのであろう。
「もしもし、タケト君?? 私達は静岡駅についたわ。 こっちは南口って書いてあるけど…」
「毬愛さんは南口にいましたか!! それでしたら、烏丸センセを連れてそちらに向かいますね!」
「うん、わかったわ♪ お手数をかけてごめんなさいネ!!」
タケト達は、すぐに南口に移動した…
少し、毬愛達を探したあと彼女達を無事に見つけることができた…
タケトが静岡駅に着いてから、一時間半後の出来事であった…
時計は、もう午後三時を回っている…
「ほんとにごめんなさ〜い、タケト君 私がドジッちゃって迷惑かけたわね…
反省してるから… ごめんね!!」
「もういいですよ。 それに、遅れたのは毬愛さん達だけじゃないですから…」
烏丸は照れくさそうに下を向いてしまった…
「とにかくこれから気をつけてもらえばいいですから… それじゃあ、さっそく
吉川さんのおばあちゃんの家に行きましょう!!」
水菜のおばあちゃんの家は一応静岡市内にあるが、井川という特別に人の少ない地域にすんでいる。
そう静岡市はめちゃくちゃ広い、市の面積の規模では全国で2番目という広さなのである。
静岡市の80%が山なのである。
当然、水菜のおばあちゃんの家はかなり山奥にあった。
地図をもらっていたが、最初に通る国道を除けば、ほぼ一本の県道で目的地まで行けるのである。
信号もなければ、道を曲がることもない…
ほぼノンストップで行ける道なのであるがそんな道でも静岡駅から
一時間半ぐらいかかる道だと水菜は言っていた…
タケトは烏丸のバイクにまたがり、毬愛の車を誘導するように駅を出た…
そしてしばらくした後、あらかじめ決めておいた水菜との待ち合わせ場所である
道の駅に着いた…
そこで、水菜と合流して水菜の案内でやっと全員が目的地に着くことができたのである。
//水菜のおばあちゃんの家にて//
タケトは、仕事をやり終えた気持ちでいっぱいだったんだろう…
家につくなり、夕食までの待ち時間のあいだに寝てしまっていた…
烏丸も、さすがに疲れは隠せない…
『だから、私の車でくれば良かったのにィ〜』と銀星に説教を受けていた。
みんなの荷物を乗せていた毬愛達はとりあえず、荷物をおろして休憩していた。
それにしても、さすが水菜が旅館並と言うだけあってとっても広い家であった…
この家に三人で暮らしてるのだから、余裕があっていい!!
ちなみに、その四人と言うのはおばあさんの息子さん夫婦とその娘さんである。
息子さんのほうが水菜とお父さんの兄弟に当たる人であった…
しかし、その2人はGW中はいつもお母さんがたの親戚の家に出向いている関係で
GW中はいつも留守にしてるのである。
そういうわけで、いつもGW中に水菜が呼ばれる… こういうわけであった。
水菜は久しぶりにおばあちゃんに会ったようで思いっきり楽しんでる!!
しばらくして、タケト抜きで晩御飯の準備を始めた。
はやくついた佐々木達が近くの川で魚を取ってきていて、その魚が今日の晩御飯となった。
ほんとに、自然がいっぱいでのんびりとしているいい所であった…
しばらくして晩御飯が完成した…
そして、美也がタケトを起こしに行く。
「タケト君、ご飯できたわよ♪ 食べるでしょ!!」
「え、もうそんな時間?? ごめん、ついつい寝ちゃった…」
「何言ってるよ… 今日一日タケト君はがんばったじゃない!! さあ、ご飯食べましょ!! また、明日からもがんばっていろいろナビゲートお願いするね♪」
「うん、わかったよ。 美也ちゃん!! ご飯食べよ♪」
「うん!!」
タケトはみんなのもとへ行き、一緒に晩御飯を食べた。
なんか、タケトは人の作る料理がかなり久しく感じていた…
最後に、人の料理を食べたのは一年前の冬…
タケトがインフルエンザで苦しんでるときに寿文が慣れない手つきで
作ってくれたおかゆ以来であった…
もちろん、そんな美味しいものではなかったが、なんか懐かしい味がしたことを
よく覚えている…
そんなことを思い出させるタケトにとっては久しぶりな味であった。
タケトは、満足していた。
しかし、疲れてるのも事実であった。
夕食が終わった後、疲れきっていたタケトをはじめみんなはとりあえず
各自の部屋でくつろぐことになった…
「やっぱ男の子と女の子は一緒にとまるわけにはいかないでしょう♪」
水菜は部屋割りを発表したが、各自4人づつの男部屋、女部屋にわかれた。
水菜自身は、おばあちゃんと一緒に寝るのだと言う…
そうこうやり取りがあって、みんな就寝の時間となった…
みんな疲れきった表情をしてたが、ここからの夜は結構長かったのであった…
//タケト達の部屋//
「疲れたなぁ〜、でも、ここ魚が結構よく取れたぞ!! 明日も釣りに行けたら行きたいぞ!!」
「そうだよなぁ〜、佐々木!! おれ、水着もって正解だと思ったもの!!
やっぱ、暖かかったなぁ〜!!」
武田達は、今日楽しんだ事を話してた…
「烏丸先生は、途中で寝てたんですよね!! やっぱ、バイクでここまでくるのは
大変だった??」
さらに、佐々木が烏丸に質問する。
「あんまり普段100キロ以上は走らないですからね… 今日は、いっきに約300キロでしょ!!
そりゃ、やっぱつかれますね!!」
こんな何でもない話から、やっぱりという話に話題が移って行く…
「先生、銀星さんってとっても可愛いですよね!! 背が高いけどスレンダーで
魅力的だし…」
「やっぱりそう思いますか!! そうなんですよぉ〜、銀星はとっても可愛いんです!! いいこと言いますネ!! 武田君は!!」
「僕も思いますよ!! 先生がうらやましいなって… ホントは2人でどっかに行こうって予定してたんでしょ??
それなのにタケトのバカが無理に先生まで誘って…
ほんとに、こいつってそういうところが気がきかないんですよぉ〜!!」
「いやいや、そんな事はないですよぉ〜、今回の旅はかなり楽しそうだし…
銀星が喜んでるなら、僕はそれで十分なんです」
「でも、部屋くらいは一緒のほうが良かったんでしょう!!」
烏丸は下を向いてしまったが、その後で口を開いた…
「武田君、大人をからかうものじゃないですよ!! そんな事ばっかり言ってると
武田君のおかげで今度のテストを難しくしたとかクラスのみんなに言ってしまいますよ」
担任という立場ならではの口封字であった。
「せ、先生!! それはないですよぉ〜、そんな殺生な…」
「まあいいでしょう!! それでしたら、僕の話はここまでですね!!
そういえば、みんなはどうなんですか?? まあ、岩瀬君は北原さんという人がいますけどね…」
烏丸がその事を言ったときに佐々木達2人は顔をあわせた!!
「おい! タケト! それはどういう事なんだ?? そんな話は聞いてないぞ!!」
「だいたい、そんなそぶりはちっとも見せてないし言わなかったじゃないか!!」
かなり、2人ともタケトに迫っていた。
「せ、先生!! 僕はそんな事知らないですよぉ〜 適当な事言わないでくださいよぉ〜」
タケトは必死になって烏丸にいいよった…
烏丸はニヤニヤしてタケトに言った。
「そうだったんですかぁ〜… でも、北原さんとあなたはいい雰囲気に見えました…
まあ、そういう事ならそういう事にしておきましょう♪」
「た、タケト!! てめぇ〜〜!!」
そういうと、タケトは2人の標的になりその夜は、ずっとタケトは二人にいじめられることになった。
「タケトォ〜、自分だけいい思いができると思うなよぉ〜!!」
「そうだ!! タケト!! お前一人がいい思いするなぁ〜!!」
もう、プロレス会場となってしまっていた。
そのプロレスは、結構夜がふけるまで続いていた!!
//美也達の部屋//
部屋には、今回の女性参加者五人全部がそろっていた。
水菜も、みんなが寝るまでは付き合うらしい…
「北原さん、はっきり聞くけど岩瀬君と仲いいよね?? 恋人なの??」
美也はドキッとしていきなり来た質問にたじろいでいた。
「えっと、友達よ… そして、幼なじみなの!! だから、タケト君とは
よく一緒にいるけど… 恋人とかじゃァ〜…」
「でも、確かに北原さんと岩瀬君は仲いいよね!! 私達のことを
思いっきり抜群のコンビネーションで追いまわしてたしね…」
銀星も話に絡んできた…
毬愛も、藤枝もその話に聞き言ってる…
「あのときは、サルサ君に言われてしかたがなかったんですよぉ〜
だから、あんな事をしてしまいました… すみませんでした…」
「いいっていいって、授業中に私の事を言ってるあいつのほうが悪いんだから!!
きにしないで〜!! それよりさっきの話の続き続き!!」
そこに、藤枝まで絡んできた!!
「おい、あいつに言われたってどういう事だ!!」
「え、あいつってサルサ君の事??」
「そうだ、そいつの事だ!! どういう事だ?!」
藤枝がしつこく聞いてくる!!
こんな事はなかった事なので、さすがに美也も戸惑っていたが
「サルサ君がいろいろ指示してくれて私達は、銀星さんの正体を探ろうとしたの♪」
藤枝は納得できていない表情をしていたがそれ以上しゃべる事はなかった。
「あのとき、絶対私は仲のいい恋人どおしだなって思ったのよ…
でも、一々そんなことを言う必要もないみたいだね…」
銀星はにやけながら美也にいいよった…
そこで、水菜が突然たちあがって言った!!
「もう寝るわ!! おやすみなさい!!」
えらく、不機嫌な様子であった。
そして、部屋を出て行くときに何かをいい残して言った…
「……… 負けない……」
美也にはそう聞こえたように思った…
「よし、吉川さんが寝たんだし明日も早いんだし今日は寝ておきましょうか!!」
毬愛の一声で、美也達は就寝した。
タケトの部屋ではそのころはプロレス大会の真っ最中であった…