第3話 //ROMANCERS//

タケトのクラスでは新学期が始まってから順調に授業が進んでいた。
そろそろ肌寒い時期から暑い時期に変貌しそうな気候である。
今までのような冬の寒さはなくなって、陽気は暖かい。
タケト達の新学年生活ももうすぐ一ヶ月になろうとしていた4月の後半のことである。
いつのも四人は、いつものように休み時間や昼休みに会話を楽しんでいた。
そして、ある日の昼休みのことである。
タケトが、他の三人のメンバーにこんなことを話はじめた…
「みんな 今年のGWは五連休なんだ どっかに思いっきり遊びに行かないかい?」
この四人の中で誰か一人が何かを提案すると、だいたいそれが実行される可能性は
かなり高いものがある。
しかし、今回は違っていた。
「俺は、さすがに今の時期部活をサボるわけにはいかないのだ。
その間は、しっかりフル練習しなくっちゃならないのだ。」
「私もなのォ〜、私なんか部活の中でかなり期待されちゃってるでしょ♪
だから、やっぱり休むわけにはいかないわ!!
サルサとミレイは部活がギッシリ予定に組み込まれている…
部活をやってる学生にとって、GWなんてあってないようなものであった。
その点、帰宅部のタケト… 文芸部と編物クラブ、そして女子サッカー部の
マネージャーの補佐をやっている美也もいそがしそうではあるが、
しっかりGWは取れるのであった。

//その日の昼休み//
「サルサ達はダメだったね じゃあ今回はGWは何してようか? 美也ちゃんなんかある??」
タケトは困ったような表情をして美也に尋ねた。
そんなときに、同じクラスのクラスメートである佐々木と武田がその話を聞きつけてきた。
「俺達は暇だぜ!! タケト! ひさしぶりに遊びに行こうぜ!」
「そーそー、タケト!! 俺との仲じゃないか♪」
佐々木康太郎、彼も中学時代からの友達同士である。
タケトは、部活はできなかったがそんなタケトを寿文は不憫に思い
中学時代のときに部活にタケトを無理やりいれさせられた経歴がある。
その時に入った部活が、水泳部であったらがその時の部活友達であった。
同じように、武田君についても部活友達である。
二人とも、タケトとはかなり仲がよい。
しかし、学校が終わるとすぐ帰ってしまうタケトは二人と満足に話すことさえできない。「OK、じゃあどっかに行こうよ!! 美也ちゃんも来るよね!?」
「わ、私…!?」
美也は困った表情になっていた。
ミレイが行かないとなっては、女の子で行くのは自分だけである。
さすがにいきずらかったのであろう…
その事を察知したタケトは、
「烏丸先生誘ってみようよ!! 銀星さんも一緒に!!」
タケトは、少しでも女の子を増やして美也の負担を軽減しようと必死になった。
「いいわねェ〜♪ 若い人は!! 行動力があって!!
わたしなんか、もうおばさんよぉ〜 だれか、GW中誘ってくれる人でもいないかしら…」
声の主は、川之江高校学生食堂「ルナ」の責任者である毬愛さんであった。
年は烏丸先生と一緒ぐらいであろうか?
若くて、可愛いと言うよりキレイなタイプの人。
背が高くて、モデル体型で学食が流行ってるのも、
この人がいるのも大きな原因になってるのでは?? と思わせてくれるような人。
その話を聞いたタケトは、さっそく毬愛さんにGWの予定を聞こうとした
が、それよりはやく佐々木&武田コンビが毬愛につめよっていた。
「毬愛さんのGW中の予定はないんですか??」
「そうなのよぉ〜、今の所何にもないわ… 
行けるんだったら今の企画に参加したいくらいよ♪」
「じゃ、じゃあ行きましょうよぉ〜!! 毬愛と一緒に旅したいし♪」
「ぼくもっす、先生と一緒ならなおうれしいです!!」
毬愛は少し笑みを浮かべながら笑いながら答えた。
「責任者のタケト君、私は君達の企画に参加していいの?」
タケトはいきなり自分に質問を振られたのであせった。
『いつのまにか、責任者になってるぅ〜』タケトの気持ちであった。
タケトは、いやと言うわけには行かなかった。
まず理由がない… タケト自身、毬愛さんと遊びに行ってみたいということもあった、
それから、佐々木と武田がすごい形相でタケトを睨んでいたのもその理由である。
そういうわけで、タケトは毬愛の申し出を断るはずもなかった♪
あと、美也にとっても女の人が参加してくれるのは心強くなるはずである。
「ぜひ来てください!! みんながみんな喜ぶと思います♪
学食のヒロイン 毬愛さんが来てくれるなんてとってもうれしいし楽しみです!!」
「わかったわ、じゃあ一緒させてもらうわ♪ もしかしたら私以外にも
行く人が増えるかもしれないけどそれでもいい??」
「別にかまわないですよぉ〜 人数が増えれば増えるほど面白いですしね♪」
その後、佐々木君がお約束の質問
「その人は女の人??」
「そーよ、私の親戚の子なの… その子もGW中暇してたんだから…
ちなみに、年はあなた達とおない年♪」
武田と佐々木は盛り上がりに盛り上がった!!
同じ年の女の子で、毬愛さんの親戚の子!! 可愛くないはずがない!!
もう、武田達はルンルン気分にフィーバーがかかっていた。
「じゃあ、また詳しい事が決まったら連絡いたしますね♪
いっしょにいい旅にしましょうね♪」
「うん、タケト君 君達とのGW楽しみにしてるわ♪」
タケト達は、毬愛との約束をとりつけて食堂を後にした…

自分の教室に戻ったタケト達にまだ昼休みの時間が残っていた。
武田達はさっきの毬愛の話をしていた。
タケト達も旅行のプランをいろいろ練っていた。
そんなときに、クラスメートである吉川 水菜がタケトに話し掛けてきた。
「あのぉ〜、タケト君?? 今度のGW一日でいいからあいてる??
もし空いてたら、どっかに遊びにいかない??」
タケトは、いきなりの話しかけられにあせりながらも答えた。
「GWの予定はまだ決まってないんだ… どっかに旅しようと思ってるけど
まだ何処に行くのかまったく決めてないし…」
水菜は、心なしか喜んだ表情になった!!
「わ、私、今度GW中に静岡の田舎に行くの!! もし良かったら、一緒に行きません?」
「そこって、広いの??」
「もう広いのなんのって… いくら人数が来ても全然平気なところなんですぅ〜
いつも私一人で行くから、寂しくて寂しくて…
でも、タケト君が来てくれるなら、そんな寂しさも吹き飛びます!!
だから、もしよかったら遊びに行きましょう♪〜」
「そうなんだぁ〜♪ もしさぁ〜、みんなでお邪魔した行っていったらいいかな?」
タケトはダメもとで水菜に聞いてみた。
「みんなって何人位ですか?」
「10人位…」
半分タケトは諦めた感じで答えた。
さすがに水菜も困った表情になっていたが返ってきた答えは以外なものだった…
「お、おそらくOKだと思います タケト君もお困りのようですしね…
それにタケト君と旅ができるのなら、多少の無理はいいきかしてみせます!!
返事はそれからでもよろしいですか??」
「ありがとう!! 吉川さん!! GW中どうしようかみんなで迷っていたんだ
だから、吉川さんが誘ってくれて感謝してるよ!! ありがとう♪」
タケトは水菜の両手をしっかり握って水菜の目を見つめた。
水菜は急に表情に照れが入りながら
「じゃあ、明日ご連絡いたしますね♪ 明日まで待ってくださいね!」
顔を赤らめた水菜はこう言って立ち去った。
ちょうど、その時に午後の始業のベルが鳴り響いていた。

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